ヤマキ食堂

 

 

 1月22日、『千葉家の活用を考える会』主催、ヤマキ食堂のお手伝いをさせていただきました!

 


 千葉家とは?

 遠野市綾織町にある南部曲がり家。作られ始めたのは今からおよそ170年ほど前の天保年間。当時の千葉家の当主、四代目喜右衛門が飢饉で苦しむ人々を助けるために10年もの歳月をかけて作ったと言われています。いわゆる当時の「豪農(ごうのう)」の家で、平成19年(2007年)には国の重要文化財にも指定された、遠野のシンボルの一つです。ただ古いというだけでなく、農家を営む大きな家が、人を沢山住まわせられるように作った曲がり家がそのまま残されているということで、大変価値のある建物となっています。なんと当時は最大15人ほどの人が一つ屋根の下暮らしていたとか。


 

 鱒沢でお世話になっている方に「私も行きたいです!」と申し出た所、驚くほどスムーズに参加させていただけました。ありがとうございます…!

 綾織の遠野風の丘内にある「夢咲き茶屋」のお母さん方や、考える会メンバー、その他さまざまな方が協力に来られ、イベントを作り上げておられました。

 

 イベントにある「ヤマキ」という名前は千葉家の屋号からとられたそうです。屋号という文化も、こちらに来て初めて知ったことの一つ。同じ村の中には苗字が同じ人が多いため、短く簡単かつ正確に伝わる単語(記号)として用いられたとか。確かに、右を向いても左を向いても同じ苗字の方ばかりなので、名前を呼ぶのには便利そうですね。

 

 千葉家の祝いの席で食べられた食事を再現するこのイベントは、上組町内のCommonsSpace(コモンズ・スペース)の場所を借りて開催されました。何度来てもおしゃれな内装。スペース内の飾りつけにも力が入ります。

 

 店内にはオブジェとして千葉家で使われていた家財道具などを展示しました。木で作られたきりせんしょの型や酒を注ぐ時に使われたお銚子(ちょうし)、木の皮で編まれたカゴや絹糸を巻く糸巻きなど、今では博物館に飾られているような家財道具が沢山飾られました。

 小正月の飾りとして「みずき」も飾られました。店内の白壁にみずき団子のカラフルな色が映えてとってもきれい!

 

 こちらは展示用に盛り付けられたお膳。食器も当時使われたものを使っています。煮しめや漬物をはじめ、小豆粥や魚の煮つけ、干し葉汁やけんちん、柿なますなど、さまざまなお料理が並びました。

 

 中には秋にお手伝いした田んぼのお米がおにぎりになって出ており、作ったお米を食べるという一連の流れ体験して感慨深くなりました。個人的なイチオシはけんちんと煮しめの麩(ふ)。けんちんはこの日初めて食べたような気がするのですが、おいしすぎて3回くらいおかわりをしました。どちらも味が染みていて美味しかった!

 夜には色々な方の(なかにはプロのシェフの方も!)創作鍋料理も並び、どれも本当においしかったです!トマトの入った鍋の薬味が暮坪かぶと山椒の実だったり、カニのスープ鍋に謎の薬味が付いていたり、エスニックだったり、とにかく変わり種かつ癖になる美味さ。伝統食と創作鍋を一緒に出そう!という発想は大当たりだったようで、あっという間になくなってしまい驚きました。私もまた食べたいな…。

 

 こちらは中でふるまう餅をついているところ。千葉家メンバー男性陣に頑張っていただきました!街中の道路に臼と杵を出し、餅をつく音に合わせて合いの手を入れるのが無性に楽しかったです。足を運んでくださった方々も集まって下さり、静かな商店街が賑やかになったひとときでした。

 こちらの餅つきは昼と夜、二回行いました。つきたてのお餅を水に入れ、片方の手でお手に取ったら、親指と人差し指で輪っかを作ってそこから餅をくぐらせ、丸く形成します。おもしろいもので、ベテランのお母さんが作るとツルンと綺麗な球体になり、私がやるとまず餅がちぎれません。やわらかく真っ白な餅を一口大にしていくのも初めての経験で、とても面白かったです。

 印象的だったのは、参加されたメンバーがお餅を食べた時のおいしそうな顔!うめぇなあ!餅食ったのなんて久し振りだけど、なんでこんなにうまいんだろうな…。という心からの言葉に、このイベントはこういうことのためにあるのかな、と思ってしまいました。メンバーの方々も遠野の方でしたが、今では家でお餅をついて食べることもほぼないらしいので、こんなに素晴らしい感想が聞けるイベントって素敵だな…と思いました。

 主に参加されていた綾織のメンバーには意欲的な姿勢を持った方ばかりで、地元を良くしたい、力になりたいと思っている人たちが集まれば集まるだけ活気のあるイベントになることを実感しました。

 お手伝いをしながら、ずっと考えていたのは「楽しくなければ続かない」という言葉。この一年色々な方に教わってきたことですが、続けていくにはまず人を育て、場をつくることが必要。今回の千葉家チームも、そういった必要性を感じているからこそ、率先して働きかけ、地域のためにと動いておられるのだと思います。よく「地域の魅力とは?」と問われますが、こういう方々が沢山いらっしゃることが、魅力の一つではないでしょうか!と、いうところで今回はここまで。ありがとうございます!

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