達曽部八幡神社宵宮・例祭

 

 

 9月14日(土)

 この日は達曽部八幡神社の宵宮祭。開始は夜の7時だったのですが、30分前に八幡神社に付くと、社の中には総代さんをはじめ関係者の方々がギッシリと集まっておられました。 

 こうして簡潔に書くとなんだか味気ないようですが、9月の6時半ともなれば外は真っ暗。おまけに達曽部八幡神社は山の中にあり、そこに行くまでには急な坂道を登っていかなければなりません。

 街灯やアスファルトなどあるはずもなく、道にせり出した針葉樹は僅かな月光をもさえぎって、深みのある黒を作り出しています。一寸先も見えない闇の中、むき出しの地面を走る車に揺られる私の心境はさながら異界へ迷い込む人間のよう…。

 

 

 

 辿り着いた場所には、黒々とした建物と、人がいることを証明する車両の数々が。本堂の中からは青白い明りが漏れ出して、山の黒さを際立たせながらぽつんと佇んでいます。周囲には風が木々を揺らす音が響くだけ。車はあれど話し声はなく、おそるおそる足を踏み入れた先には、所狭しと並べられた椅子と、沢山の人が!!

 おしゃべりをする場所ではない事は承知の上ですが、あまりにも雰囲気がありすぎて圧倒されてしまった関東民でした。神社の近くに住みながらも、実際に行ったのはこの日が初めて。昼の姿を知らずに来ると、なんだか恐ろしさすら感じます。

 この日と次の日の例祭は、地元達曽部の湧水神楽に手平鉦(てびらがね)役として参加させていただきました。最盛期に比べると祭りに出る人も少なくなったとのお話でしたが、そんな中一人で感動するわたし。「地元の祭り」、羨ましい。この日は神主さんが祝詞を奏上し、神事を行って、比較的短時間で終わりました。

 

 次の来たる15日。

 いよいよ例祭。まずは神社に集まり、午前中(10時頃)から神事が始まります。11時頃から早めのお昼休憩に入り、その後は八幡神社で再び神事。

 それが終われば、神輿の行列が御旅所に向かい、そこで神事を行ってからまた神社へ戻ってきます。

 神社に帰ってきた後は、神輿の御霊にお帰りいただいて、ひとまずは終了。その後も鹿踊りの方々などは家々を回り門掛け(かどかけ)をされるので、本当にひと段落する頃にはすっかり日が暮れています。お祭りを作るというのはまことに大変で、だからこそ尊いものなのです。

 

 9月のこの時期、垂れ下がった稲穂が美しい田の間を、地区の芸能を担う方々が列になって練り歩きます。神輿や太神楽(だいかぐら)、鹿踊り(ししおどり)や神楽、馬、宮司さん等々…、賑やかに音を響かせながら進む一行の姿は、私が思い描いていた「秋の祭り」そのものでした。

 澄み渡る空に吸い込まれていく鐘や笛の音、穏やかな風に揺れる稲、行列を見るために軒先に出てくる宿(しゅく)の人たち。神社の前には地区の方々の出店も並び、普段ひとけのない住宅街がにわかに活気付く様子を見ながら、これが”祭り”なんだ、と実感して心が躍りました。

 神秘的だったのはご神体が神輿に移る瞬間。これから神様が移るのが見られますと教えられ、ドキドキしながら待っていると、ご低頭下さいの合図が。(!)お祓いを受けるときに帽子を取ったり頭を下げたりするのはしきたりですが、ご神体も一般の人が拝してよいものではありませんでしたね。失礼致しました…。

 神様が神輿に移る間、音に耳を澄ませながら静かに低頭…。神様の足音が聴こえたような気がした数秒間でした。

 その後は、お神輿の移動先である御旅所(おたびしょ)でも手平鉦をやらせていただきました。絵のような田園風景の中、地元の人が集まる御旅所で、祭りの一端を担えるなんて!感謝感激、雨あられです。地元の例祭の一部として参加させていただくことは、何にも代えがたい貴重な経験だったなと改めて思った二日間でした!お祭り、最高~~!!

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