平松 浩紀さん
BEER EXPERIENCE株式会社取締役
ホップ畑4か所とパドロンの生産現場を担当
遠野在住歴6年
遠野は自分に合っています
遠野駅から車を走らせること約15分。遠野市青笹町にある平松さんの仕事場「ホップ畑」を訪ねて、遠野での暮らしについてお話を伺いました。
ホップはビールの原材料の一つで、遠野市では1963年から栽培を始めています。
近頃生産者が減少する中、平松さんはなぜ遠野に住み、ホップ栽培にたずさわっているのか。遠野暮らしが6年になる平松さんは幾度となくその質問を聞かれたことがあると思いますが、で・くらす遠野にもその理由を快く話してくれました。
遠野に移住してきたきっかけはなんですか?
2012年に東日本大震災のボランティアをきっかけに岩手県へ来ました。
初めは遠野に来て、その後釜石市でしていた仕事がなくなり、遠野へ戻りたいと考えていたときにホップの仕事があると声をかけられました。
もともと農業をやりたいと考えていましたが、以前1年で農業を辞めてしまいそのことを後悔していました。ホップの仕事があると聞いた時、農業をやり直すきっかけになると思い、遠野に移住することを決めました。
遠野に戻ろうと思い、で・くらす遠野や以前からの知り合いに物件を探してもらいました。当時はなかなか物件が出て来ず苦労しましたが、なんとか見つかった農村地域の貸家に住まわせてもらっています。
遠野のどんなところが気に入っていますか?
遠野の日常的な風景が好きです。
ありのままの自然ではなく、芝桜や水田を見ると、手が入ったことによる美しさを感じます。
好きな風景を自分が作っていくという意味でも農業に関わっていきたいと思っています。
地域のかたとの関わりはどうですか?
東京の暮らしは、生活は便利でしたが人間関係が希薄な生活をしていました。
遠野は人口が少ないですが、人間関係が濃いです。一人一人の個性が活かされるので、みんなが活躍できる場所だと思います。
遠野に移住してから、困ったことや感じたことはありますか?
地方に暮らして大正解。困っていることは特にありません。
東京の暑い夏や満員電車の通勤は嫌だったので、考え方が変わったわけではなく、自分に合っているところが遠野でした。
遠野でこれからやってみたいことは何ですか?
今(6月上旬)やっている、つる下げ作業は一番大変な作業です。ホップは6月には1日に20センチも伸びます。天候に左右されることも多く、50年やっても正解がない仕事です。
農業は労力に対しての見返りが少ないことが多いので、今後は商品に付加価値をつけたり、産地間で情報交換をしたりするなどして農業を盛り上げていきたいと思っています。
遠野に移住を考えている方へ一言おねがいします。
都会で疲れた人は一度来てみては?
そのためには、1週間くらい長期的に滞在や農業体験ができる場所があるといいですね。
来てみて、体験して、物件探しをするというステップを踏んでいくのが良いのではないでしょうか。
やるからには本気で取り組まないといけませんが、ホップ生産者になるという道もあります。
つる下げ作業中。伸びたわき目をかきとり、上につるが伸びるよう、つるを下に引っ張る作業です。
ホップが作られる様子をみることで、ビールに親近感がわき、今まで以上にビールをおいしく飲めるような気がしますと感想をもらすと、平松さんはニヤリ。
ホップの里からビールの里へ
こちらから遠野でホップとビールにたずさわるみなさんのインタビュー記事を読むことができます。
https://note.com/brewingtono
担当者Nのつぶやき
仕事は大変ですといいながらも、楽しみながら遠野で暮らしている平松さんでした。
遠野が誰かにとって必要な場所になるように、で・くらす遠野では、移住を考えているかたの相談を随時受付していますのでお気軽にお問い合わせください。